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2023.04.11
【Wingsこそだてゼミ】第3回:才能より大切なGRITとは?子どものやり抜く力を伸ばす方法
「子供たちが幸せになること」これがお父さんお母さんの一番の願いでしょう。そして子供たちの「できること」を広げてあげることが、彼らが将来幸せになる可能性を高めることに繋がると前回のブログでお話しました。
子供の強みとなるものを育ててあげるのが大切ということはわかりましたが、具体的にはどんな力を伸ばしてあげたらいいのでしょうか。これからの将来に繋がるものを、幼いうちから育んでいきたいですよね。
近年、成功している人に共通しているのは才能やIQではなく、「やり抜く力」だと言われるようになりました。才能や頭の良さより、この「やり抜く力」こそ伸ばすべき重要な力だといわれているんです。
今回は「GRIT」と呼ばれているこの「やり抜く力」について、どんなものなのか・どうやって伸ばすのかを詳しく見ていきましょう!
目次
このブログはこんな人に読んでほしい
- これから子育てが始まる方
- 現在2〜5歳のお子さんをお持ちの
- 子供を幸せにするヒントが欲しい方
- GRITを伸ばす子育てについて知りたい方
- 子育て方法について模索中の方
これからの子育てのキーワード「GRIT」とは
GRITって聞いたことある?
はじめて聞きました!どんなものなんでしょう?
まずはじめに、GRIT(グリット)とは一体何なのかみていきましょう。
そもそもGRITとは?
GRITとは「やり抜く力」のことです。
アメリカの心理学者でペンシルベニア大学教授のアンジェラ・ダックワーズ教授が提唱する「GRIT」は、成功する人に共通している力だというのです。
G:Guts(ガッツ)=困難なことにも挑戦する度胸
R:Resiliense(レジリエンス)=挫折してもくじけず諦めない復元力
I:Initiative(イニシアチブ)=自分から取り組む自発性
T:Tenacity(テナシティ)=粘り強くやり遂げる執念
これら4つの頭文字をとったものが「GRIT」です。
アンジェラ教授は研究者になる前、ニューヨークの公立中学校の先生をしていました。その時、成績の優秀さは頭の良さや環境だけで決まっているのではないということに気づいたんだそうです。
アンジェラ教授によると、才能よりも大事なのがこのGRITだといいます。
逆に言えば、どんなに頭が良くて恵まれた環境にいたとしても、GRITを持っていない人は成功することが難しいとも言えます。
アンジェラ教授のTEDは2000万回以上も再生されている大人気の講義です!Youtubeでも見ることができます。
なんでGRITは注目されているの?
やりぬく力が必要なのは何となく分かるけど、なんで注目されているんだろう
GRITの大きな2つの特徴
- 才能や知性とは関係ない
- 伸ばすことができる力
①才能や知性とは関係ない
GRITは、もともとの才能やIQとは関係なく伸ばすことができると言われています。今まで才能は持って生まれたもので、それによって将来も左右されることがあると考えてきた人は多いと思います。
でも、「やり抜く力」は違います。
「うちの子は才能がないから・・・」「勉強が得意ではないから・・・」
と諦める必要はないんです。
②後から伸ばすことができる力
GRITは生まれ持った能力ではありません。つまり、伸ばそうと思えばいつからでもチャレンジできます。始めるのにもう遅いということはありません。
このように全ての人にGRITを伸ばすチャンスがあります。例えば実際にビジネスでもスポーツでも、自分のやりたいことを実現できる人には、このやり抜く力があるといわれています。
誰でも努力すれば身につけることができるんだね!
「GRIT」を伸ばす方法とは
誰でもGRITを身につけられるなら、私も身につけたいです!
GRITは誰でも・いつからでも伸ばすことができるとわかりました。そして、このGRITが成功するために必要なのだということもわかりました。
誰にでもチャンスがあるなら、早いうちから基礎づくりをして、子供たちには「やり抜く経験」を積ませてあげたいですね。
子供のGRITを伸ばすために大切なこと
子供のGRITを育てる上で大切な「興味を育てること」「GRITを伸ばす褒め方」についてみていきましょう。
・興味を育てよう
そもそも子どもが興味のないことを無理やりさせることは、いいGRITの伸ばし方ではありません。好きなことに打ち込み、どんどん興味を伸ばしていけるのが理想的なんです。
そのためには子供たちが主体的に色んなものに好奇心を持ったり、楽しんだりできる様になるのがいいですよね。お父さんお母さんは最初から厳しくしすぎずに、子供たちが何に興味をもっているのかを注意深く観察してあげることが大切です。
・褒め方にも気をつけよう
一度の失敗でくじけてしまうのではなく、また努力できる前向きな考え方を育ててましょう。それには「褒め方」が大きく影響していると言われています。
例えば、テストでいい点をとったときに「天才だね!」ではなく「よく頑張ったね」と褒める方が良いんです。才能や能力があることに注目するのではなく、努力を褒めることで、子供たちのやり抜く力が伸ばせるようになります。
・小さな成功体験を積み重ねよう
子供たちはひとりで靴下を履く、自分でご飯を食べるなど、小さなことでも日々成功体験を積み重ねることができます。その経験がある子供は、次の挑戦でも成功している状態をイメージすることが簡単になるのです。そうして新しいことに挑戦したり、それに継続的に取り組んだりすることが、GRITを伸ばすカギになります。
GRITを伸ばす4つの子育てルール
家族みんなでできる4つのルールがあります!
- パパやママも一緒に、家族全員がひとつは「ハードなこと」に挑戦する
- ハードなことは途中で変えてもいい
- ハードなことは自分自身で選ぶ
- 高校生以上になったら、最低2年はひとつのことを続ける
家族全員がひとつは「ハードなこと」に挑戦する
「ハードなこと」とは集中して行う練習が必要な挑戦のことです。
子どもは大人の真似をして育ちます。そして、子供たちにとって一番のお手本はお母さんお父さんということになります。そのため、子供にだけにやらせるのではなく、親が目標に向かって努力する姿を見せることが、子どものGRITを伸ばすカギになります。
ハードなことは途中で変えてもいい
途中で辞めてもいいというのがルールですが、辞めるのにも条件があります。それは、テキストの最後まで、来月末までなど区切りのいいところまでは続けるということです。嫌になったからといってすぐに辞めることはできません。
ハードなことは自分で選ぶ
誰かに決められたからするのではなく、子供たちも自分自身で取り組むことを決めます。本人の興味のないことに取り組ませても意味がないんです。
ハードなことには2年以上は取り組む
GRITを育てるためには、何よりも最期までやり抜く経験が大事です。高校生になったら自分で決めたことを最低でも2年以上は続けることが大切だそうです。
この4つのルールは、実際にやり抜く力を育てるためにアンジェラ教授の家族も実践しているんだよ
子供のグリットの測り方
ここまで見てきた「GRIT」ですが、これを測るための簡単なテストがあります。通常のグリットスケールには10個の質問がありますが、子供には当てはまりづらい2つを除く8つが子供のグリットを測るためには使われるそうです。
以下の8つの質問に答え、当てはまるところにマルをつけていきます。すべて答え終わったら、その合計の数字を出してください。それを8で割って出た数字がグリットスコアになります。
最高スコアは5で、やり抜く力が非常に高いことを示します。一方で最低のスコアが1で、やり抜く力が極めて低いことになるのだそうです。もし現在スコアが低かったとしても落ち込むことはありません。グリットは誰でも伸ばすことができる力なので、今までに紹介したことに取り組んで伸ばしていくことができます。
興味のある方は是非試してみてください!
まとめ
- GRITとはやり抜く力のこと
- GRITは才能や年齢に関わらず努力で伸ばすことができる
- GRITを伸ばすことが将来の成功につながる
- 家族でそれぞれ「ハードなこと」に取り組もう
家族みんなでやり抜く力を育てよう
ものごとに粘り強く取り組める子が、これからの時代には求められています。
困難にぶつかったときにも、挫けずに挑戦し続けられる子どもに育てるために、家族みんなでGRITを育ててみませんか。
次回のブログもお楽しみに!
参考文献
アンジェラ・ダックワーズ『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』
西川 一二, 奥上 紫緒里, 雨宮 俊彦, 日本語版Short Grit (Grit-S)尺度の作成, 日本パーソナリティ心理学会 パーソナリティ研究, 24巻, 2015
https://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/24/2/24_167/_pdf/-char/ja
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